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Uni ☆ Birth



作:ノイン  絵師:地駆鴉





前編:臨在(パルーシア)




 いつも こころに ひびいていた どこか かなしい

 のくたーん

 ちきゅうが ひそかに うたってる

 はじまりと おわりを しってる ひとは

 よるの やみに おびえてた 

 ろじかるな 

 こころを もつ ものは

 びゅれっとを なみだ で

 にごらせる…




 真っ暗な場所、寒い場所
 ボクは誰だっけ? ボクは何をしてたのかな?
 ここにはいたくないよ、お母さん!!
 あれ? 『お母さん』って誰だっけ? なんか、すごく怖いよ。
 お母さん、お母さん、お母さん…
 なんでかな…お母さんって言うと、なんだか、少しだけあったかい。
 胸の奥があったかい。ボクは『お母さん』に会いたいんだ。
 お母さんはどこにいるんだろ?
 お母さんにはどうやったら会えるのかな?
 会いたいよ、お母さん
 そう思ったら、目の前にまぶしい光が飛び込んできた。
 なんだかとってもあったかくて、気持ちいい。お母さんに抱かれているような、そんな感覚…ボクはだんだん…眠くなって……





「目覚めたわね…」
「君はきっと苦しむことになる」
「私の気持ちなんか、あなたにはわからないわ」
「僕だって、パルーシアの父親だったんだ、わからないわけがないだろう!!」
「あなたは研究一辺倒だったじゃない、そのくせに何がわかるっていうの!!」
 なんだか、男の人と女の人が言い争っている。
 ぶるる、うわっなんか寒いと思ったら、ボク、水みたいなのの中にいるんだ。
 う〜ん、苦しくはないけど、寒いよぉ
 ここどこだろ? ボクが入っているのって、なんだか棺おけみたい
 ボクが棺おけの中から、こつこつと叩いたら。女の人がなんか機械の操作をして、そしたら、ウイ〜ンっていう音がした。
 なんだろ? ってボクが思っていると、だんだんと棺おけの扉の部分が開いて、ボクはやっと体を起こすことができた。う〜ん、なんだか空気がおいしい♪
 男の人と、女の人がこっちを見てる。なにか言わないといけないかな。
「こんにちわ」
 ボクが挨拶したら、男の人は目を背けた。なんか変なこと言ったかなボク?
 とか思っていると、女の人がこっちを向いた。
「これで体をふきなさい」
 女の人が、ボクに渡してくれたのは、タオルだ。そういえば、ボクなんだか濡れているしね。
 ごしごしと身体をふく…あれ、なんだかボクの身体って……女の子なのぉ!!
 ちょっぴりだけど、胸の部分が膨らんでいるし、下の部分が何もないの!!
 ボクは女の子の身体を見たことはないけど、なんでかボクは知ってる、これ女の子の身体だよね?
「ボク、なんだか女の子の身体になってるよぉ!!」
「そうね、あなたは女の子だもの…」
 女の人がそう言ったあとに、服を渡してくれた。
 これって、女の子の服だよね。だってスカートがひらひらしてるもん。
「早く着なさい」
 うう…厳しそうな人だよぉ〜 なんだか怖かったから、急いでひらひらを着るボク
「あなた、自分のことがわかる?」
 女の人が聞いてきた。ボクのこと? う〜んと……あれ? なんにもわからないよ。どうしてだろう。そういえばボクの名前ってなんだっけ?
「記憶操作のほうまではうまくいかなかったようね…まあいいわ」
 女の人が難しい顔をしながら、何か言ってる。
「ボク…なんで何も覚えてないんだろ?」
「そうね…まあいいわ、あなたの名前は…パル……いいえ、『シア』、あなたはシアという名前よ、そして、私はセリナ、あなたのお母さんよ」
「お母さんなの?」
「そうよ、そして、こっちがあなたの父親、ヴィッツね」
 男の人、ボクのお父さんだっていう人は、横を向いたまま、何も言わない。
 なんでだろ?
「記憶のほうはいろいろと事故があったせいでなくなっているのよ」
 ふ〜ん、そうなんだ……それよりもボクが気になったのは、目の前の女の人がボクのお母さんってこと、ボクは嬉しくなって、飛びついちゃった。
 そしたら、お母さんはなにか複雑な顔をして、ゆっくりとボクを引き離した。
「あ……」
 なにか悲しくなって、出そうと思ったわけじゃないけど声がでちゃった。
「シア…あなたはこの部屋で暮らしてもらうわ」
「お母さんと一緒に暮らせないの?」
「そうね……暮らせるようになるわ、じきにね」
 お母さんは顔を伏せながら言った。
「とりあえず外に出よう。セリナ」
 お父さんが、お母さんを抱えこむようにして、部屋を出て行った。
 ボクは一人
 何もすることがないって、暇だよ。
 何かないかなぁ…部屋の中はなんだか、本当に何もないって感じ。部屋の中にはさっきボクが入っていた、棺おけみたいな機械に、蛇みたいなコードがうねうねと地面いっぱいにあるだけだし…あとは、鏡とトイレと、ベッドぐらいかな
 そしてその他にあるものと言ったら窓だけ。  しかも窓の外に真っ暗な黒が見えるだけだし…うーん夜なのかな?
 ボクはやることもないから、とりあえず、ベッドを椅子の代わりにして、足をぶらぶらさせながらぼーっとしていた。
 そしたら、さっきの男の人が来た。この人、ボクを避けてるのかなぁ。全然こっちを見ないで、なにか作業してる。
「あの…お父さん?」
「なんだ…」
 こっちを向かないお父さん
「う〜んと……」
「用がないなら話かけないでくれ」
 えっ? ひどいよ…なんでそんなこと言うんだろ。
「ひっく…お父さんと話したいだけなのに…」
 ぼろぼろです。涙がいっぱいです。お父さんもお母さんも、ボクのことが嫌いなのかなぁ
「おい、泣くな…」
 いきなりだけど、お父さんはこっちを向いてボクに言った。
「ひっく…お父さん…ひくっ…ボクのこと嫌いなの…かなって思ったら…嫌だった…の」
「そういうわけじゃない…」
 お父さんはいらいらしてるのかな。なにかを我慢しているみたい。
「ひっく…ボクはお父さんともお母さんとも、もっと一緒にいたいよ」
「それは3ヶ月ぐらい先になる予定だ」
 なんだか、お仕事をしているような声だった。
 さみしい……
 と思ってたら、お父さんがさっきの言葉に付け加えるように言う。
「一緒には住めないが…毎日会うことにはなる。なにか問題があったら、そこのコンソールの赤いボタンを押せばすぐに来る」
「……うん、わかったよ、お父さん」
 そう言ったけど、ボクはやっぱり寂しかった。そんなボクの顔を見てからかな?
「あまり過剰に情報を与えることはできないんだが……」
 お父さんが悩み始めた。情報ってなんだろ?
 とか思ってたら、いきなり上着の内ポケットから、なにか取り出して話し始めた。電話みたいだね。
「セリナ…聴覚情報をクラスBまで上げてもいいか?……」
 何を言ってるんだろ、お母さんと話してるみたいだけど
「シアが寂しがっているみたいだからな…………そんなこと言ったって、実際に顔を合わせてたら、堪えられないのも分かるだろう? ……わかった。クラスCでな…ではそうするか…」
 どうやら、電話終わったみたい。また元のように上着の内ポケットに入れて、ボクに何か渡した。なんだろこれ?
「これは音楽を聞くための携帯用機器だ。使い方はわかるか?」
「ううん、わかんない」
 黒い四角い箱に、ボタンがたくさんついてて、わかんないよぉ
 耳につけるところとかはわかるんだけど、その他の部分は全然知らないボク
「いいか、これをつけるだろ…で、ここのボタンでメインコンピューターに登録されている音楽を聞ける、ジャンルの選択もできるから、いろいろと聞いているといい」
「うん、お父さん、ありがとう♪」
「…」
 あれ? ボクなんか変なことしたかな。ボクが笑ったら、お父さんなんか変な顔して出ていっちゃった。



 お父さんが部屋から出ていっちゃったから、ボクはまたひとりぼっち
 することもないからボクはいろんな音楽を聞いていた。
 本当にいろいろな音楽があるね、ジャズにユーロにトランスに、ロックにラップにプログレにポップス…そしてクラシック

 ――音楽にはいろんな種類があるんだね
 いろいろあるけど…本当にいろいろあるけど…ボクは『この曲』が一番好き
 ボクは何度も何度も同じ曲を聞いていた。どこか懐かしいこの曲…
 ボクはこの曲を聞いた事があるのかなぁ…





 あっ……いつのまにか昼だ…天井近くにぽつんとぶら下がっている時計がちょうど12の数字を指してる。おなかすいたなぁ〜

「シア……ご飯よ」
 うわっ、すごいタイミング、お母さんだぁ。トレイの上にあるのがご飯かな?
「お母さん、ありがと」
 ボクの言葉には答えないで、そっぽ向いたままのお母さん
 難しい顔、ちょっと怖くなってくる。
「お昼を食べた後は、少し検査をするわ、いいわね」
「えっ? なんの検査をするの」
「……シアの身体のよ」
 それだけ言うと、お母さんは出て行こうとした。
 お母さんともうちょっと話したいな。

「お母さん待って」
「どうしたの? シア」
「お母さんはどうして、ボクをここに閉じ込めるの、どうしてお母さんと一緒にいたらだめなの?」
「シアは今いろいろと不安定な状態なのよ、わかる?」
「ボクの身体がおかしいの?」
「そうね…だから早く直さないといけないでしょう? ここはそのためだけの部屋なの」
「そうなんだね…うん、わかった、我慢する」
 ボク泣かないよ。一応男だもん。今は女の子の身体だけどね。

 そして、ボクはまた食べ始めた。  ボクが食べたのは、なんだか味気ない固形物みたいなものだったから、なんだかあんまり食べたっていう気がしなかった。なんだか薄い味。しかも、すかすかだし…
 ボクがまずそーな顔をしていると、お母さんにボクが思ってたことがバレちゃったみたい。
「まずいかもしれないけれど、栄養はたっぷり入っているのよ」
 ボクはなんだかお母さんに言われてってわけじゃないけど、がんばって食べた。
 でも、やっぱりまずいのはまずいよ。
「食べたわね…じゃあ、裸になって、そこの機械の中で横になりなさい」
 えっ!? 裸に? お母さん、今『裸になって』って言ったよね? 恥ずかしいよぉ…
「お母さん、食べたばっかりだよ、ボク」
 裸になるのが恥ずかしい…ていうのをお母さんに言うのも結構恥ずかしい…
 だからボクは、昼ご飯のせいにしたんだけど
「その検査をするから、問題ないわ」
 お母さんがこう言っているからしかたないのかなぁ。うわぁぁ〜ん、やっぱり恥ずかしいよ、だってボクは男の子なんだよ。女の子の身体っていうのがなんだかとっても恥ずかしいよ。
「早くしなさい」
「はぁ〜い……」
 ボクはなんだか情けない声でそう言うのがやっとだった。
 さっき着たひらひらを脱いで、そこらへんに置いておく、一応たたんでいるよ。偉いでしょ。
 そしたら次は下着だね、『レース』っていうのかな…これもひらひらしてる。なんだかひらひらのオンパレードだよ。まあいいか…あとは女の子用のパンツだけ…
 ちらって、お母さんを見たけど、『早くしなさい』って目が言っている。しょうがないから、ボクは一気にそれを脱いで、さっきボクが寝ていた、棺おけみたいな機械の中に入った。
 ちゃぽんって音がした、うーん…やっぱりちょっと寒いなぁ
 またまた、ウイ〜ンって音がして、だんだん棺おけが閉まってくる。そして、水みたいな液体がどんどん増えていった。これって別に苦しくはないんだけどね。やっぱりなんか気持ち悪い感じはするなぁ

 お母さんがなんか、機械の操作をしてる。パチパチとキーボードでなんかしてるみたい。ボクには何の作業をしているのかはよくわからないけど、お母さんの顔がすっごく真面目なことはわかる。しばらくはそんなお母さんの様子を見てたんだけど、だんだん飽きてきちゃった。うーん、ボクはなにもすることがないからね。とりあえずぼーっとしてるぐらいしかないや。





「起きなさい…シア……」
「にゃ…」
 なんだかいつのまに眠ってたみたい。ボクは起きたばっかりで、猫みたいな声をだしちゃった。
 んと…お母さんが手に持っていたのは、やっぱりさっきのひらひらだね。
 ボクは急いでそれを着た。
「検査は終わったの?」
 一応聞いてみるボク
「終わったわよ、じゃあ私はもう行くわね」
「あ………うん」
 さみしかったけど…我慢しなくちゃ…だめだよね。でも、お母さんの背中を見ていると、とっても悲しくなって
「お母さん!!!」
 ボクは気づいたら叫んでいた。
「なに? シア」
「あ……」
 別に特に話すことがあったわけじゃないよ。でもお母さんと話したかった。ボクはだめな子かなぁ?
 お母さんがボクの顔を見てる。何か言わないと…って言っても話すことがないよ。
 どうしよ…どうしよ…どうしよ…どうしよ…
 ボクはお母さんの後ろにある窓を見た。 そうだ!
「窓の外が真っ暗だけど…夜じゃないよね? どうして?」
「窓の外は宇宙なのよ。紫外線カットと、見えないけれどシールドをしてあるわ」
「宇宙なの? ここ」
「そうよ、地球から遥か数十万光年離れたスペースコロニー。危険な実験もするから、地球から離れた場所にあるのよ」
「地球…?」
 ボクは地球っていう単語を聞いた事がある気がする。
 ううん、なんか誤解されそうだな、ボクは覚えてないことが多いけど、最初から知っていることは知ってるんだ。お母さんの言っていることはわかるし、地球っていうのがどっかの星の名前っていうのもわかる。
 でも、そうじゃなくて…地球って星が…なんとなくどんなところか知っている気がする。
 ボクは…地球を知っている…
 ボクは……地球に……
「帰りたい…」
「え?」
 お母さんがボクの顔をじーっと覗き込んでいる。あれ? ボクはなんで『帰りたい』なんて言ったんだろ?
「今、帰りたいって言ったの、シア?」
 お母さんはボクの肩を掴んで、聞いてきた。ちょっと痛い。
「うん…なんでかわからないけど、そう言ったみたい」
「そう……」
 お母さんはそのまま何も言わないで、出て行っちゃった。どうしたんだろ? 本当に





 お昼の3時ぐらいになった。ボクはすることもないから、また音楽を聞いていた。
 お母さんと、知らない男の人が来た。なんだか恐そうな人だ。
「この子がPAL-1ですか…いやはや、素晴らしい」
 うわっ。男の人がボクの顎に手を当てて、くいってしたよぉ
「まだ微調整段階です。不用意に触らないでください。フォーレさん」
「これは失礼…いやあまりに可愛らしいので、つい触ってしまったのですよ。それにしても、これなら最初のコンセプト通りの結果が得られそうですな。あとはどれだけの戦闘力を秘めているかが楽しみですよ」
 男の人がボクをにやにやしながら見てる。なんだか恐い。
 お母さんがボクとフォーレっていう人の前に割って入った。
「戦闘能力の実験はまだ当分先になります。不用意にすると失敗しますからね」
「わかりました。楽しみに待っておりますよ。セリナ博士」
 フォーレさんは、ずっとにやにやしながら帰っていった。
 お母さんはなんか怒っているみたい。
 フォーレさんの言葉が原因かなぁ? 何をいっているのかボクには全然わからなかったけど、ボクにも関係あることなのかなぁ?
 ボクは顔をあげて、お母さんの横顔を見てた。そしたら、お母さんがちょっとだけ微笑んだ。あっ初めて、お母さんがボクに笑ってくれた!!
 嬉しい!!
「お母さん…」
「何?」
「ボク、お母さんのこと大好きだよ」
パル………シア」
 お母さんは最初は戸惑ってたみたいだけど、ゆっくりとボクを抱きしめてくれた。
 あたたかった…とっても





 ボクはそれから、音楽を聞いて過ごしてた。でもやっぱりやることがないって飽きてくるよ。うーんなにかないのかなぁ
 コンソールをいろいろといじってみるけど、どうやら起動キーがいるみたい。全然動かなかった。うーん興味はあったんだけど、あんまりいじって壊したらだめだよね。
 それから、お父さんが言ってた赤いボタンにも目がいったけど、別になにが起きたってわけじゃないから押すのは我慢した。
 ボクはベッドに寝っ転がって、さっきお母さんが抱きしめてくれた感触を思い出していた。
 ボク、お母さんに嫌われてないよね?
 そう思ったら、嬉しくなった。
 明日からもがんばって、早く身体をなおして、お母さんやお父さんと一緒に暮らしたいな。
 ボクはまた『あの曲』を聞いて、夕方まで過ごした。

 六時になった。  今度はお父さんが夕食を持ってきてくれたよ。
 お父さんはボクが食べている間、ボクと一緒にいてくれてる。
 一人で食べるよりもおいしいよ。お父さんは見てるだけだけどね。
 そして今度のは昼に食べたのよりかは味があったよ。相変わらずの薄味だけど、だいぶんマシになってたみたい。
 もしかして、ボクがまずいって顔で言ってたからお母さんが変えてくれたのかな?
「おいしいか?」
 お父さんが聞いてくる。
「うぐうぐ、おいしいよ」
 ふう、一気に食べたからちょっと苦しかった。
「そうか…」
 お父さんは優しい顔になった。そんな顔を見ていると、やっぱりボクのお父さんだって気がしてくる。
「じゃあ、そろそろ行くからな…」
 お父さんは苦しそうな顔をしてる。ボクと一緒にいたらいけないのに、無理していたからかな? お父さんが苦しいって思うのは嫌だよ。
「お父さん、ボク大丈夫だから」
 ボクは笑顔をつくった。うまく……できたかな?






 あっ…もうこんな時間だ。いつのまにか壁にかかっている時計が9時を指している。
 ボクは電灯を消して、備え付けのベッドに入った。
 う〜ん、ベッドはふかふかだ
 今日だけでいろいろあったような気もするし、あんまりなにもなかった気もするな。一体どっちが正しいんだろ。まあいっか…
 ボクはベッドのなかで寝返りをうった。
 ボクのお母さんとお父さんはボクを見ると、なんであんなに悲しい顔をするのかな。
 ん〜…でもお父さんが三ヶ月後には一緒に住めるって言ってたし、それまで我慢しなくちゃ。
 ボクはもう一回ベッドから起きだして、窓の外を見てみる。
 やっぱり真っ暗だ。なんにも見えない。
 暗いのは嫌い。寒いのも嫌い。
 ボクは眩しいぐらいに明るいのが好き。ボクはあったかいのが好き。
 なぜか、黒い宇宙がそれらを奪っていくようで悲しかった。





 その夜、ボクは夢を見た。
 どこかの草原、あたたかい風がボクにあたって
 空はどこまでも、どこまでも青一色だった。
 そしてお母さんがいて、お父さんも笑ってて…


 ここは……どこ?
 




前編:臨在(パルーシア) end...


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